グラジオラス

彼は職場のアラフォー

若くてセクシーな女が好きだ、と言い切る彼は、中年になってもロマンを忘れないごきげんな男。

「貴女はセクシーだから、ヨガの講師になったら最高だね!」と職業に関係ない賛辞を受けていた。

 

私は基本、職場での恋愛は避けるタイプで、 彼に対しては、距離をとっていたのですが…

良くしてくれる上役の彼を、無下にすることは憚られます。

私は、彼を尊重しつつも上手くかわすという…   攻防戦が展開されることに。

 

彼は、ある作業に、私をよく呼び出しました。   その作業の行程で、私が彼の身体に触れる事があるのです。

一瞬の接触…でも、繰り返すと、心理的に近づくものなのでしょうか。

 

彼はメールでもアプローチしてきました。

【日報 俺】

「今日一日、仕事に忙殺されてる。残業は確実…応援よろしく!」

時間単位に進化した

【時報 俺】

「出勤中!ダッシュで駆け込み ギリセーフ!!」

「昼飯はステーキ!美味いもん食べて、いい仕事するぞー」

「今からジム! 一緒に身体鍛えたい!(+下ネタ)」

 

メールでは、理想の自分を取り繕う事が出来る反面、不安定な内面が露呈してしまう事もある。

彼は、自身を強く有能に見せたがっていましたが、同時に、弱さや孤独感も感じとれました。

その頃の私は、外面は良く繕えていましたが、内面では不安を抱えていたので、彼の一面に、自分を重ねることもありました。

 

何はともあれ、彼は仕事面で私を支え導いてくれました。そして、「貴女と居ると、元気を貰える。癒されるし、今の俺の支えだよ」と。

 

既婚者との関係は、殆どが幻想。

幻想を愛するあまり、実態が掴めなくなっている。

 

 

…この幻想は、ほどなく打ち切りとなります。

私に、転属の辞令が出たのです。

 

私は、彼の気持ちをプレッシャーに感じていたので、良いタイミングでした。

…幻想に飲み込まれる前にうまく逃れる事が出来た…

 

あれから、何年も経ち、普段は彼の事は忘れているのですが、定期的に挨拶が届き、思い出すことがあります。

 

あの頃の私は、味方や理解者が欲しく、相手に自分を合わせてしまうような所がありましたが、今は、しっかりとした軸を持っています。

 

時節の挨拶に続く 「俺 通信」

ちゃんと読んで、返信している。

彼とのパートナーシップは、

純粋に、楽しかった。

甘い幻想が、微かに続いていたっていい。

それが、日々の活力にもなり得るから。

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