彼と私・4
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彼と私・4

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なつみ

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海外に住む私と日本に住む彼との恋。
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成田空港での20年以上ぶりの再会は、彼のフライトの出発時間まで、4時間ほど。

彼がゲートに向かわなければならない時間まで、楽しく喋りまくった。

時間が来て、荷物検査場に入る彼を見送る。

彼はまた私をハグし、子供にでもするように後頭部をポンポンとすると手を振って去って行った。

頭をポン、とされたのが合図のように、私の心は改めて喪ったものの大きさ、またこうして離れていく二人の運命を思って、締め付けられた。

涙が溢れてきて、振り返って私を見る彼に、泣き顔を見られないように、やや唐突に踵を返して足早にその場を離れた。

その後、彼との関係が始まり、何度も空港での再会と別れを繰り返すことになろうとは、この時の私はつゆとも知れず。

この時には完全にこの再会がもたらした新たな喪失の感覚に打ちひしがれていた。

その後、ホテルに向かうシャトルバスに乗る気力もなくし、何とか宿に向かい、疲れているのに眠れない夜を過ごす。

再会後、私たちの間のメールは、頻度を増し、再会後の気安さか、スカイプでのビデオ通話も頻繁になった。

彼の今は、徐々にわかってきたけれど、私と別れた後の事を彼は話したがらなかった。

もちろん、私と別れた後、割とすぐに今の奥さまと知りあって子供をもうけた事は知っていたけれど、それ以上の、その時の彼の気持ちなどが語られることはなかった。

今となっては、その語られなかった彼の気持ちが、私が思っていた以上のトラウマだった事、また付き合いが再開してからも、彼は自分を守る為に常に私に深入りしないように気をつけていた事がわかる。

最初の再会から四カ月近く経ち、私達はまたお互いの出張で、再会する。

そして人生が交わる一歩を踏み出した。

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コメント

  1. きりん より:

    なつみさん
    おはようございます。

    ドラマチックですね。小説の「冷静と情熱の間」を思い出しました。辻仁成と江國香織が、学生時代につきあっていてすれ違ってしまった男性と女性のそれぞれの気持ちを交互につづるという形態の小説でした。読んだ当時は、それぞれの抱えてる気持ちは思っているだけでは相手に伝わらないし、小説みたいに10年もたってつながることなんて、そんな都合のよいことはないだろうと思っていました。

    なつみさんと彼さんは20年以上の時を経て再開されたのですよね。いろいろあったのだとは思いますが、やはりお二人の絆の強さを感じます。実際にはお互いに辛い思いもされているので、続きを楽しみにしていますというのも、失礼かもしれませんが、やっぱり楽しみにしています(笑)

  2. なつみ より:

    きりんさん

    コメントありがとうございます。また返信が遅かったこと、お詫びいたします。

    私と彼のことは実は日本に向かう機内でまとめて書いて投稿していたものをパパさんが時間差で反映してくださっていました。
    なので、私の返信が少ししまりのないものになってしまうのをお許しください。

    こちらのサイトを見ていると私のように何十年も経ってから再会するというケースも割と多くあるようですが、もちろんその背景、その後のお付き合い、それぞれのお気持ちも千差万別で、こちらのサイトを辞書のように探し当て、現在苦しんでいる心境の方には、いろいろなケースのあることをみていただきたくて投稿することにしたのです。

    私たちの三重苦のような環境でもなんとか続けていけるものですよ、ということを書きたかったのです。

    でもその前に私にとっては3年の苦しみの時間がありました。
    その時間を何とかサバイブして今があります。

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