
それからしばらくの間、決心を胸に秘めたまま、変わらずに彼と接していました。
いつ伝えよう。迷いながらも、彼と長く電話で話せる日を見付けました。
仕事が終わり、電話をくれた彼。
彼はとても、楽しそうに話していました。
終わりがすぐそこにあることなんて、夢にも思っていなかったと思う。
この数日前、娘さんが体調を崩していました。
大丈夫だった?と聞いた時、彼は一瞬驚いたようでした。
大丈夫なんじゃない、と少しだけよそよそしく答えた彼の反応を見て、決心が固まりました。
躊躇いもなく家庭の話をしていた彼が、私に気を遣い始めたのだな、と感じました。
もう彼を、現実の世界に返してあげなくちゃ。
彼が家に着き、いつものように『あとでまたLINEする』と言った時、私はやっと、もうLINEはしなくていいよ、と切り出しました。
こんな短い期間で、終わりを告げようとしたのはこれで三度目でした。
彼はすぐに、察したのだと思います。
少し声色が変わって、『……なんで?』と聞きました。
ルール違反ですね。もう私は涙を止められず。
でも、伝えなければ。
これ以上続けることは出来ない。
後悔もしていない。
こんな会い方をしていたらいつかはバレてしまうかも知れない。
それは私の望みではない。
そう伝えました。
彼はただ、私の話を遮ることなく、黙って聞いていました。
静かに、『……本当にやめるの?』
そう聞きました。
『ズルいなぁ…』と答えた私。
終わりにしようとする度に、答えは私に委ねられた。
それがいつも寂しかった。
独身同士だったなら。
願ってはいけないと分かっていても
そう想ってしまうんです
独身同士だったなら、『なぜ?』と聞いてもらえた。
別れたくないと言ってもらえたかも知れない。
彼は、ズルくなりきれない人でした。
チャラチャラしてて、ふざけてばっかりで、デリカシーがなくて。
私は傷付けられてばかりだった。
だけど、絶対に言い訳をしない人。
逃げない人。だから好きでいられた。
こんな関係になったけど、本当は真面目で、私と同じで融通が利かなくて。
曲がったことが嫌いな真っ直ぐな人でした。
先はないと言われて始まった私たち。
『妻とは上手く行っていない』
『いつかはお前と一緒になりたい』
もしもそんなことを言われていたら、私は彼を好きにもならなかった。
血を分けた子と、その子を命懸けで産んだ奥様を自分の色恋の為に軽んじるような男なら、私は決して彼と恋には落ちませんでした。
先はない、そう言われた時、『正直な人だなぁ』と思って、少し笑ったのを覚えています。
『こーゆー時って、普通奥さんと上手く行ってないとか言うもんじゃないの?』
『面白いじゃない。ほんの少しの間、寄り道に付き合ってあげてもいいよ。』
本当に、最初はそんな程度の気持ちだったのに。
いつの間にか、寄り道では済ませられなくなりそうな自分になってしまっていました。
あと一歩でも先に進めば、彼との未来が欲しくなってしまっていたと思います。
心が歪んで、私は私で居られなくなってしまっていたと思います。
彼は最後に、やっぱり予想外なことを言いました。
終わりや最後とは、全く結び付かない言葉でした。
別れたくないとか、女々しいことは一言も言わなかったけれど、彼の気持ちは、十分すぎるほど伝わって来ました。
あの時の言葉が彼の本心だったのなら
女としては、とても幸せでした。
あの時の言葉が優しい嘘だったとしても
私はとても、幸せでした。
別れ際の彼は、最高にカッコよかった。
たった一つだけ、彼との関係で私が誇れることがあります。
別れたあと、彼と一度も会わずに居られていること、です。
本当は、今でも死ぬ程あなたに会いたい。
倫理観とか、常識とか、未来とか
そんなものどうでもいいから、ただあなたに会いたい。
それを我慢出来ていることだけは、自分を誇りに思います。
きっと、縁があればまた会えるように思います。
もう男と女として巡り会うことはないけれど
本当に縁あって、かけがえのない友人になれるのなら、その時に笑って会えるように強くなろうと思います。
パパさん、皆様、長くなりましたが
あとひとつだけ記事を書かせて下さい^^
ななこさん
ご投稿ありがとうございます。
最高にカッコよかった別れの時のお相手さん・・・
きっと永遠に、ななこさんの心に残るのでしょう。
ちょっとはカッコつけたけど、カッコつけられなかったなぁ(涙)
だから、今
色々がんばんないとですね。
私は別れてから、もうすぐで二年が経ちます。
相手の事を考える時間というのは大きく減りました。
もう少し経ってから、久しぶりにラブレターを書いてみようかな。
ななこさんがこれから一年後、二年後と月日が流れて行った時に、またこの場所で書いてくれたら
とても嬉しいです。
是非またお書きに来てください。
パパさんこんばんは。いつもコメントをありがとうございます^^
最高にカッコ良かった、は実は私から彼への大サービスです。(笑)
本当は、さよならにさよならを返してくれてたら、それこそカッコ良かったのになぁ。
パパさんのお別れの時のブログ、読ませて頂いていました。
好きな相手と別れる時に、必死になるのは全然カッコ悪いことじゃないと思います。
お相手さんもこちらのブログをご存知なんですよね?
パパさんのお別れの時の想いを知って、お幸せだったのではないでしょうか^^
私なら、そんなに想われて本当に幸せだった。そう思います。
だから頑張らなくてもいいですよ(*^^*)
もう十分すぎるほど、頑張っていらっしゃる。
ブログを通してではありますが、お父さんとして、旦那さんとして、一人の男としてのパパさんを見て来て、パパさんの生き方はとってもカッコいいと思います。
そのままのパパさんを、お相手さんは愛していたのですから。
もうお別れされて2年経たれるのですね…
私も1年、2年経つ頃には、きっと楽になっているのでしょうね。
回想録はもうすぐ終わりますが、パパさんのラブレターを読みに遊びに来ますね。
また想いが溜まってしまったら、ここで吐き出させて下さい^^
ななこさん
深い深いお気持ち、続けて拝読させていただいてます。。。
当時の僕がこのお気持ちを受け止めていたら、また違った結末と申しますか、展開になっていたのかもと思ったりしています。
幼く自分本位だったと反省したりもしています。
あとひとつ、しっかり受け止めさせてください。
でもでも、あとひとつとは言わず、お待ちいたしておりますね!
あきらさん、こんばんは。いつもコメントをありがとうございます^^
本当に、長くて乱文な私の投稿にいつもお付き合い下さってありがとうございます。
書かせて頂きながら、徐々に気持ちの整理をすることが出来ています。
私も、もっと上手に彼と向き合えて居たら、違う展開や結末を迎えられたのでは。とずっと考えて来ました。
その想いは、今も燻ったままです。
でも書きながら、当時の自分の想いをが甦って来て、自分の為にも、彼の為にも止めなければいけない。
そう思った気持ちはやっぱり、どこまで行っても消えなかっただろうと思います。
今は『これで良かった。』のだと、想えるようになって来ました。
回想録が終わったら、あきらさんのお話を見守らせて下さいね^^
ひょっこり遊びに来ると思いますので、よろしくお願いします(*^^*)
ななこさんこんちには♪
読ませていただき…何だかいろいろな思いがあったのだと
私も考えさせられました。
彼さんの最後の言葉、
女冥利に尽きる言葉ってどんな言葉だったのかな‥なんて
私なりに想像してみましたが(笑)でも大切な宝物の言葉です、
ななこさんの心の中でいつまでも残る一言であってほしいなと思いました。
大体は男女ともなく別れ際は我を忘れてしまうことが多いものです。
それは私も悪いことだと思っていません。
自然な感情で、その時に表した方がその後の気持ちに切り替えができるようになると思うので(^^)
お別れしてから全く会うことをしていないななこさん、
自分を褒めたいと言っていましたが(笑)
私も同じようなタイプなので、すごく気持ち解ります。
中途半端な優しさはお互いの為にならないし
余計に傷つけることになります‥
思いがまだあるから‥
こそ、会わない。
自分を褒めたい。
私が褒めてあげます♪
ななこさん?
毎日本当は思い出して胸が張り裂けそうな日もあるよね。
でも自分の気持ちだけで突き進もうと思わず、
相手の為、相手のお子さんの為と自身でブレーキをかけている。
すごい頑張っていますよ♪
ななこさんのような素敵に女性に愛されたこと、
彼さんは忘れないと思う。
その恩返しは是非お子さんや家族に返してほしいですね。
そこまでの思いを仇にしてほしくないから。
(^^♪
みづきさん、こんばんは^^コメントをありがとうございます。
色々な思い……そうですね。彼に別れた後、会えないと言い続けて、最終的に『お前の心は複雑すぎる』と言われたことがありました。(苦笑)
実は私の両親は離婚しています。彼にも言ったことはありませんが(^^;
原因の全てではないにしろ、決定打は父の浮気でした。父を恨んだことはありませんが、それでも父親が居なくて寂しかった気持ち、金銭的な苦労等は忘れることが出来ません。
そんな家庭環境だったから不倫をしたと思われるのも嫌だったし、痛みを知っているはずの自分が万が一にも彼の家庭を壊す一因にはなりたくありませんでした。
なので、『彼を家庭に返す』と言う使命感のようなものがものすごくありました。(笑)
みづきさんが言って下さったように、私の想いが伝わっているのなら、その気持ちを奥様とお嬢様に返して欲しいです。
彼はとてもお子ちゃまなので、もしかしたらあと何度か寄り道をしてしまうかも知れませんが……大切なものを傷付ける前に、彼が大人になれるよう、願うばかりです。
みづきさんにも誉めてもらえてすごくうれしいです♪
本当に、いつまで胸が痛むのだろうと思うほどまだまだ苦しいです。それを分かって下さって、涙が出るほどうれしかったです。
私も、この痛みを乗り越えられたらみづきさんのように強くて優しい女性にレベルアップ出来るかな。そうなれるよう、頑張りますね!