答え②
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ななこ

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アラサー独身女です。多分、人生で一度きりの私の短い不倫の回想録です。
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そうして迎えた初めてのデートの日。

仕事の日よりも早く起きて彼の指定した駅に向かう。

道中、ずっとぼんやりしていた私。

好きな人に会いに行く、と言う高揚感は、実はそんなになかったかも知れません。

この先に何があるのだろうと言う、好奇心にも似たような気持ち。

駅まで迎えに来た彼の車の助手席に乗り、やっぱり思ってしまう。

いつもここには奥様がいらっしゃるのだなぁ…と。

もしもここで事故に遭ったらどうなるのだろう?

もし奥様のお友達にでも見られたらどうするのか?

当然最寄り駅ではなかったみたいですが、それでも彼の生活圏に違いはない。

彼の提案した会い方は、私には心配事だらけ。

初めてのデート?を終え、私はやっぱりぼんやりとしていました。

頭を過ってしまうのは、ネットで検索した時に出てきたワード

『不倫相手は無料の風俗嬢』

こんな風に会っていることが奥様に知れたとして、奥様は私に怒りも沸かないのでは、と思いました。

私が逆の立場なら、私を哀れだと思うでしょう。

自ら会いに来て、ただ身体を重ねて帰って行く。

『不倫てこういうもの?』自問してみる。

私が家に着く頃、彼は自分で作ったその日の夕御飯の写メを送って来ました。

私が彼の手料理を食べる事など、この先ないのにね。

私に日常の全てを教えてくれる彼は、私がこんな卑屈な思いを抱いていることに気付かなかったんだと思います。

彼の日常を垣間見ることが辛くて、心から血が流れるほど傷付いていても

私は命懸けで、平気なフリをし続けたから。

そうじゃないと、続けられないのが不倫なんですよね。

答えは、ちゃんと分かっていました。

私と会ったあと、娘さんを迎えに行き、家族の為に夕御飯を作る彼。

これが、私が見たかった『その先にあるもの』でした。

彼を好きだと想う気持ち。

その想いは、自分を自分で哀れだと思ってしまう気持ちを上回れませんでした。

初めてのデートの翌日、彼は初めて『愛している』と言いました。

嘘くさいセリフは言えない人。

彼の想いは本物でした。だからこそ、苦しかった。

愛している、その一文を見て、涙が出ました。

嬉しかったわけじゃなく、堪らなく虚しかったんです。

私は彼のことが大好きでした。

だけど、愛してるってこう言うことじゃない気がした。

それから数回、同じデートを重ねました。

ある日、一緒にテレビを見ていて、私が『非常識な人もいるものだね』と言ったことがあります。

彼の返事はやっぱり予想外。

『こんな時間から、こんなところに居る俺らが常識非常識言えないよな』と。

何気ない会話でした。

彼の正直さは、もう私の胸を貫いてしまうほどの力がありました。

好きだから、違和感を抱きつつもこうして会いに来ていました。

都合のいい女だと思う気持ちを何度も振り払って来ました。

何よりも、彼はこう言う人なだけで、

私を大切に想っていたと思います。

それは言葉では言い表せないけれど、過ごした時間の中で、確信をもって言い切れることです。

けれどもう、限界でした。

私は、好きな人に非常識だと思われている。

私は、好きな人を非常識な男にしている。

もう終わりにしなければ。

いつか彼が言った言葉を思い出しました。

『適当なヤツでいいなら、お前を選んでいない』

愛していると言われたことよりも

ずっとずっと嬉しかった。

私は、彼が好きになってくれた自分に、戻ろうと思いました。

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コメント

  1. 不倫パパ 不倫パパ より:

    ななこさん
    ご投稿ありがとうございます。

    私は以前のコメントで「不倫のくせに恋だの愛だの言うな」というような言葉を頂いたことがあります。

    もし本当の「恋だの愛だの」の先にあるのは、
    今では「人の親として死ぬこと」だと感じています。

    男性も女性も、独身の方も既婚の方も、
    立ち止まる理由というのは「素顔で笑って泣くことができない」からのような気がします。

    ななこさんのお答えを、見守らせてください。

    是非またお書きに来てください。

    • ななこ ななこ より:

      パパさんコメントありがとうございます。

      そうですね…一生不倫をしない方も世の中にはたくさんいらっしゃるでしょうしね。

      経験されなかった方は不倫を恋だの愛だの言うなとおっしゃるのは当然ですよね。

      経験した私でさえ、その気持ちはゼロではありませんから。

      パパさんのお言葉を借りるなら、共に『人の親として死ぬこと』の出来ないこの恋のカタチは、悲しいけれどやっぱり虚像なのかも知れません。

      例外があるとしたら、お子さんを授かりたくても授かることの出来なかったご夫婦くらいでしょうか。

      いくつになっても、何度経験しても、恋も愛も答えに辿り着くのはとても難しいことですね(^_^;)

      書くことで大分客観的に自分を捉えられるようになりました。

      もう少し、こちらの場所をお借りしますね^^

  2. みづき みづき より:

    ななこさん初めまして。
    読ませていただきました。短い時間であったようですが‥
    ななこさんの心情、そして行動に移していくまで‥
    そして振り返りも大切にされている姿に胸が熱くなりました。

    好きだから応えたいと見えないふりをしようとしたけど‥
    限界はある。そして元の自分に戻るのが自分の為であり、彼の為になることを
    ちゃんと知っているななこさんはとても素敵な女性ですね。

    そんな姿を強い人だなどと言う人もいるでしょうが‥
    私は弱い所もあるからこそ、軸をずらさずに線を引いていくことで
    自身の心も守ろうとしなければ、血だらけで痛くて‥動けなくなってしまうから‥
    だったのじゃないかな‥なんて。
    女性はなかなか血だらけですとも言わない、言えない人が多いでしょうからね‥。

    • ななこ ななこ より:

      みづきさん、はじめまして^^コメントをありがとうございます。

      おっしゃる通りで、本当は私はとても弱いのだと思います。短い期間で終わらせないと、後戻り出来なくなるような気がしていました。

      多分、今でも付き合い続けていたら彼に依存して、なくてもいいと思った未来を望んでしまっていたと思います。

      卑屈になって、惨めな自分を晒す前に止めたかった。ギリギリでしたけれど。(笑)

      自分で経験してみて、この恋のカタチを選ぶ女性は、弱さを見せずに居られる強さがないとダメなのだなぁと思ったりしました。

      血だらけになるほど傷付いていますと言ったら、本末転倒になってしまいますもんね…

      なんだか、奥さんになってもお母さんになっても、不倫相手であっても…女性って大変ですね。(笑)

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